「べらぼう」オタクぶり全開!松平定信の“蔦屋耕書堂は神々の集う神殿”に泣き笑い【後編】 (2/7ページ)
もし家斉の心の中に、実父を罠に嵌めることに躊躇する思いがあったとしても、この態度で見事砕け散ったことでしょう。
飄々と「美味でございますよ」と言いつつ菓子を食べる家斉の脳裏には、大崎の「上様こそがお父上の際たる傀儡」という言葉が鮮やかに浮かんだはずです。
菓子も茶も毒など入ってないだろうと安心し、家斉に次いで茶をいただく治済。ところが急に家斉がうつ伏せになり、「謀られた!」と逃げようとするも足をもつれさせて倒れます。
その様子を、ざまをみろとでもいいたげな冷たい表情で観察する重好がなかなかに怖かったですね。
『饅頭こわい』は先週の出来事でした。今週は落語の「饅頭こわい」のあとの「次は熱い茶がこわい」を採用して「茶こわい」というオチでした。
けれど、毒は毒でも眠る毒。治済は殺さないで、阿波の孤島に閉じ込めます。
「お武家様は平気でも、わたしには自分が企んだことで人が死ぬのはどうも」という蔦重の考えと、柴野栗山(嶋田久作)の「どれほど外道でも親殺しは大罪、殺したら上様も仕掛けた皆も外道になる」との考えで、そういう運びとなったのでした。