『べらぼう』総集編、1年間の“夢噺”をありがた山!高い志と行動力で出版界の風雲児へ【蔦屋重三郎・前編】 (5/8ページ)
吉原のガイドブック『吉原細見』の冒頭に、読んだ人が思わず行きたくなる序文を載せるというアイデアを思いつき、源内に依頼しまう。
蔦重にあるのは天性のひらめき、アイデア、行動力だけではありません。
「俺は吉原を江戸っ子の憧れの場所にしたい。見下される場所じゃなくて。花魁なんか高値の花で……」という、大切なふるさとである吉原をよりよい場所にしたいという、強い“志”が彼を支えていたのですね。
「女の股で飯食ってる腐れ外道の忘八の心意気」
ドラマの舞台が吉原だった頃、地本問屋の・西村屋(西村まさ彦)の策略で、“蔦重は版元になれない問題“が持ち上がった時に、亡八たちを説得するときの言葉は強く印象に残っています。
「やつらに流れる金は、女郎が体を痛めて稼いだ金じゃねぇですか。女郎の血と涙が滲んだ金を預かるなら、女郎に客選べるようにしてやりてえじゃねぇですか。」
「それが、女の股で飯食ってる、腐れ外道の忘八のたった一つの心意気なんじゃねえですか!」
人間として大切な八つの“徳”を忘れた亡八へ向けた、魂がこもった演説。
女郎は体を痛めつけるようなタチの悪い客も断れない。