「同じ穴の狢(むじな)」って結局なに?むじなの正体と“同じ穴”になった意外な理由 (1/5ページ)
そもそも「狢(むじな)」とは?
「同じ穴の狢」という言葉がありますが、この“ムジナ”って、一体何なのでしょうか?
現代では「狢」という特定の動物は存在しませんが、古くは主にアナグマのことを指していました。 しかし、昔の人はタヌキとアナグマの区別があまりついておらず、場所によってはタヌキを「むじな」と呼んだり、あるいは両者をひっくるめて「化け物」扱いしたりしていました。
実は登山が趣味の筆者も、一度アナグマを見たことがありますが、山野と同系色すぎて狸なのかアナグマなのか、一瞬判別できませんでした。しかも両者ともすばしっこくすぐ逃げてしまいます。
なぜ「同じ穴」なのか?これには野生動物の面白い生態が関係しています。
・アナグマは穴掘りの名人: アナグマは地下に立派な巣穴を掘ります。
・タヌキはちゃっかり者: 自分ではあまり穴を掘らないタヌキが、アナグマが掘った巣穴に勝手に住み着いたり、居候したりすることがあります。
この「別の種類の動物が、一つの穴を共有して一緒に暮らしている」という実際の観察例から、「姿は違えど、中身(正体)は同じ穴に住む化け物仲間じゃないか」と言われるようになったとされています。
ちなみに、地方によっては「キツネ」と「タヌキ」が同じ穴にいたという目撃談からこの言葉が生まれたという説もあります。いずれにせよ、「化かして人間を困らせる連中は、みんな繋がっている」という当時の人々の警戒心が込められた言葉ですね。
なぜ化かすのはキツネやタヌキ?日本において、なぜ「キツネ」や「タヌキ」が化ける代名詞になったのでしょうか。その謎を紐解いてみましょう。