かつて「タバコ」は神聖な植物であり“万能薬”だった…人類史に刻まれた知られざる役割 (5/6ページ)
根付けなどと同じく、キセルも工芸品として趣向を凝らしたデザインが発展していきます。
平賀源内(1728年〜1780年1月24日)平賀源内も、煙管(キセル)を手にした肖像画が有名ですね。実は世界で初めてライターの原型を発明したのも源内といわれています。
このライターの名は「刻みタバコ用点火器」と名付けられ、キセルにつめたタバコの葉に火を付ける発明品。火打ち石と鉄をぶつけてできる火花が、もぐさにつくことで発火するというもの。
平賀源内が刻みタバコ用点火器を発明したのは1772年なので、この発明を輸出したら世界で流行ったかも!?
現代、宗教ではどう扱う? 仏教ではところで、仏教には「不飲酒戒(ふおんじゅかい)」はありますが、「不喫」の禁止はありません。なぜなら、釈迦の時代にはタバコが存在しなかったからです。
ただ、僧侶に聞けばやはり受動喫煙や中毒性の観点から推奨はされません(当たり前といえば当たり前ですね)。しかしタバコをたしなむ際には、タバコの葉の植物に感謝をし、周囲の人間に謝罪の心をもって接せねばならぬという姿勢のようです。仏教では生きるということは、直接・間接的関わらず他者に迷惑をかけることと捉えているので、このように寛容な側面も持ち合わせているようです。
キリスト教個人の嗜好品としての立ち位置は、現代のカトリックやプロテスタントの多くは個人の自由として認めていますが、モルモン教などは健康上の理由からコーヒーやアルコールと共にタバコを禁じています。
イスラム教コーランに記述はありませんが、現代のイスラム法学者の多くは、健康への害や依存性を理由に「ハラーム(禁止)」または「マクルーフ(忌避されるべきもの)」と見なしているようです。
タバコは、やはり古来の宗教感と関係が深い存在だったことがわかりました。
宗教的イメージと清浄化するイメージのどちらが先かはわかりませんが、千年以上も良いものとして人間に親しまれていたことは確かです。