「天皇」も「日本」も最初からあったわけではない?天皇家の系譜から読み解く古代史の謎【前編】 (2/7ページ)
「万世一系」はいつ生まれた言葉か
「天皇」という称号、「日本」という国号は、いつから使われたのか。この本題を紐解くうえで避けられないのが、天皇の系譜である。まずはそこに触れておこうと思う。
天皇の皇統を鑑みると、初代・神武天皇から今上天皇・徳仁陛下に至るまで、歴代天皇は126代を数える。
この皇統が一貫した血筋で継承されてきたことを「万世一系」と称し、その血筋が男系であるという意味で「男系継承」という言葉も用いられている。
もっとも、この点に関しては、論者の立場によってさまざまな説や意見が述べられてきた。しかし、現代の歴史学では否定的な見解が主流となっている。
実は「万世一系」という言葉は、奈良時代の国史である『古事記』『日本書紀』にはまったく見られない。この言葉が一般に用いられるようになったのは、明治維新以降なのである。