ハードからソフトへ移行する運送業界 老舗70年企業が進める事業再定義と同族外からの代表交代 (2/3ページ)

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同族外から招いた新代表の経歴と、事業見直しの視点

こうした環境変化のなか、中央矢崎サービスは同族経営の外側から吉田幸市氏を代表に迎えた。現会長と同姓だが、血縁関係はない。原稿によると、吉田氏は財務系コンサルティング会社で平成不況下の企業再生に携わり、その後はベトナムで起業するなど、既存事業の立て直しや新規事業に関わる経験を重ねてきた。

吉田氏は、既存の事業構造を見直す必要性について「極端な話、既存のビジネスモデルを一度白紙に戻すほどの見直しが必要な時代だ。ただ、この会社には70年かけて蓄積してきた経験と技術がある」と話す。伝統を維持しながら新分野を探るというのが同氏の基本的な考え方だという。

一方で、外部人材による事業承継は、組織運営の面で調整コストも伴う。長年続いた事業慣行や社内の意思決定プロセスをどう見直すか、また新代表の構想を現場の営業・施工体制とどう接続するかは、今後の実行段階で問われる論点になる。

「機器販売」から安全・健康管理領域へ 現時点の実績と今後の構想

中央矢崎サービスでは、機器販売に依存した事業構造を見直し、運送業界の安全管理に関わる領域へ軸足を広げる方向で検討を進めている。吉田氏は、自社について「単なる機器販売会社ではなく、安全を支える役割を担う会社として位置付け直したい」と説明する。

背景には、運行管理のデジタル化と、ドライバーの健康状態を把握する仕組みへの関心の高まりがある。国土交通省の検討資料では、業務前自動点呼において、血圧・体温の測定による定量的なバイタルチェックに加え、疾病・疲労・睡眠不足に関する自己申告を求める方向が示されている。

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