朝ドラ『風、薫る』「私たちは医師の部下ではない」ナース4が病院に突きつけた“看護婦の誇り”と改革の一歩 (9/10ページ)
時流に乗って「看護講習」を始めたのに、相変わらず医師たちの看病婦への差別意識はまったく変わらん……と呆れる場面でした。
原案小説の中に入って、「あんた医者だろう!倒れた病人より器具の値段の心配かよっ!」と胸元のネクタイをギリギリと喉仏まで締め上げたくなりました。
大関和は、外科の責任者・佐藤三吉(ドラマでは外科教授・今井益夫)に、看護教育の充実と看病婦の待遇改善を訴える建議書を提出。
さすが元後家老の娘。巻紙に長文の達筆で、
「謹んで書を医科大学第一医院外科監督佐藤教授閣下に呈す………病院の光栄 何を以てか之に加えん 妾悃誠の至に堪ず 頓首再拝」(『東京婦人矯風雑誌』第二九号)
と結んだ、立派な建議書だったそうです。
ところが、この行動が病院内で物議を醸し出し、大関和の看護人生は大きく変化していくのでした。
自分のためというより「誰かのため」に思いたったら突っ走る。
「誰かのため」に熱くなる。
実在のモデル、大関和を彷彿させる一ノ瀬りん。ドラマでは、そんな彼女を見て、「苦手だったなぁ。ああいう passionate teacher……」とつぶやき微苦笑を浮かべる、黒川の表情が印象的でした。
この先、黒川勝治(瀬尾原始)は、一ノ瀬りん(大関和)の看護人生を大きく動かす重要なキーパーソンとなっていきます。