「一口」が「いもあらい」!? 日本の難読地名には知られざる“名前の法則”があった (5/7ページ)

Japaaan

鹿児島で有名な桜島は、桜がたくさん咲き誇る名所…?というわけではありません。島内に日本神話の女神・木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)を祀る神社があり、「咲耶島(さくやじま)」と呼ばれていたのが「桜島」に転訛したという説が有力です。

しかし764年には「かご島」(漢字が変換できませんが、籠に近い)と書かれており、これはこの年の大噴火により「欠(かけ)」た島、「崖」(がけ)の島という意味でつけられたのではないかという解釈もあります。桜島の名は変遷し、中世の文献には「向島(むこうじま)」という記述もあり、桜島ときちんと定められたのは16世紀になってから。

よって、噴火により岩が堆積した山という意味で、岩を意味する「くら」という音が先にあり、後に桜という縁起のいい字があてられたのではという解釈もあります。

不動滝

「不動滝」「不動ノ滝」という滝はたくさんありますね。大体山奥の、行き止まりのひっそりした場所に存在する滝に命名され、山岳修験者たちの行場にも多く使われていました。

あまり難読でもないですし、滝といえば修行を連想して仏教での不動明王と紐づける人も多いでしょう。しかし実は、どうやら不動明王とは関係がなさそうなのです。不動の滝といいつつ、不動明王が祭られていない場所も多いので筆者も不思議に思っていました。それに仏教が伝来する前から「フドウ」と言われていた場合、腑に落ちないですよね。

実はフドウは「ホド」という音が訛ったものといわれています。ホドは「女陰」の意味があります。両脇の崖が太ももで、そこに穿たれた穴を女陰に見立て「ホドノ滝」が訛って「フドウノ滝」になった(もしくはあえてそう発音した)のではということです。

庶民は「ニョイン」とは呼ばず「ホド、ホト」と呼んでいたことから、地名表記をする際に直接的な漢字を使うことを避け、不動という字を当てたというのが有力です。日本には、後世にそういった「縁起の良い」字に変化してしまうことが多くあります。

ホド野、ホドヶ谷など「ホト」「ホド」という名のつくところは、かつて両側に山が迫るどんづまりの場所が多いようです。

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