【西成マザーテレサ事件の謎1】なぜ矢島さんの姿が監視カメラに映っていないのか (3/3ページ)
ましてや、見かけない自転車が放置されていたとして、110番通報する者もいないだろう。
これが明らかに迷惑な場所に不法投棄してある自転車なら話は別だが、矢島さんの誰の指紋の付いていない自転車は、団地内の駐輪場に止まっていた。それを西成警察署の警察官が偶然発見した。なにか不自然なものを感じないだろうか。
ちなみに遺体が発見されたのは、木津川の船着場だ。この対岸は警察の所轄が、西成警察署管内から大正警察署になる境界だ。矢島さんの自宅は元より、不審火で焼死した矢島さんの良き理解者であり協力者であった関係者の自宅。勤務していた診療所など、一連の事件はすべて西成警察署管轄内で起きている。そして、その西成署管轄内で遺体が引き上げられた。
筆者は遺体を発見し、引き上げた人物にも話を聞いた。だが、「関わりあいたくない。死んだ人間に同情するが、この件で毎月一回警察に呼ばれている」と証言した。
善意の第三者である第一発見者が、死後5年経過している事件でなぜ毎月、警察に呼び出されているのか。それも遺体を発見しただけでなく、わざわざ引き上げてくれた人物だ。西成警察署は何かを知っているのではないか。筆者は西成署の捜査方針に対して違和感を抱いた。
「西成はホンマに不思議な街や。正しい事しようとする人間が消されるわ」
西成住民の言葉は、どんな闇を示しているのだろうか。
Written by 西郷正興