【新宿署痴漢冤罪事件】痴漢に間違われ死に追いやられた青年の悲劇 (1/2ページ)

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【新宿署痴漢冤罪事件】痴漢に間違われ死に追いやられた青年の悲劇
【新宿署痴漢冤罪事件】痴漢に間違われ死に追いやられた青年の悲劇

無罪を訴える故原田信助さんの母親・尚美さん。

 2009年12月、大学職員の原田信助さん(当時25歳)がJR新宿駅構内で突然、暴行を受けた。信助さんは110番通報し、警察がやってきた。信助さんも新宿署に任意同行された。痴漢の容疑がかかっていたのだ。しかし、被害女性から「服装が別」との証言があり、釈放された。しかし、その旨を信助さんには伝えず、もう一度、暴行の件で新宿署に来るように約束をさせられる。新宿署を出た後、東西線早稲田駅のホームから転落し、死亡した。この事件で、遺族で母親の尚美さんは東京都を訴えている。裁判が始まって3年が経つが、なかなか証人尋問にならない。

 提訴したのは2011年4月。6月の第一回口頭弁論から考えれば3年が過ぎた。ここ3回は公開の法廷でのやりとりはなく、非公開の進行協議や弁論準備が続く。これまでの約3年間、公開の法廷でのやりとりが続き、傍聴人も多かった。メディアで報道される数が少なかったものの、関心を集めた事件だ。ニコニコニュースで番組を作ったり、ブログやTwitter、フェイスブックでの情報発信によるところが大きい。

 しかし、公開の法廷とならなければ、傍聴もできない。もちろん、公開であっても民事裁判はほぼ書類のやり取りのために、傍聴だけでは理解できない。そのため、閉廷後は、隣接する弁護士会館で弁護団が主催する説明会が開かれ、どんな進行度合いなのかを説明する。法廷での傍聴と弁護団からの説明がセットになっているからこそ、傍聴人も理解しやすく、多くの人が関心を持っていたのだ。

 もちろん、非公開であっても、まったく進行していないわけではない。5月26日の進行協議では、都(警視庁)側は信助さんが新宿駅構内からかけた110番通報の音声データを出して来た。110番通報の保存義務期間は1年。そのため、音声データはもうない、と思われて来た。しかし、都側は保存していたというのだ。

 ただ、この音声データはこれまでの証拠等から考えると、不自然な点がある。それは、信助さんがこの時点で駅員の名前を言っていることだ。この時点では、残されたボイスレコーダーから考えると、信助さんが駅員の名札にある名前を読めていないと思われている。

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