公開当時よりも今現在のほうが重みのあるディストピアSF10選 (5/7ページ)

Kotaku

彼は、優秀な人間をありのままの姿でいさせるという健全な目的のために動いたのです。本来の能力や才能をここぞとばかりに発揮する人々...。しかし、間もなく駆け付けた政府の人間によってハリスンはあっけなく射殺されてしまうのでした。そしてそれまでと変わらず、競争のない平等の社会が戻ったのです。

本作は、ポップカルチャーの「レベルを下げる」ことをターゲットとしており、反知性主義の幕開けを書いています。後に、著者のヴォネガットは、物語の中で優秀な人々に障害となるものを負わせようとする人間に共鳴し、嫉妬や不安に駆られた人々が他者に対して何をするのかということを伝えたと語っています。

(『ハリスン・バージロン』はarchive.orgから英語の全文を読むことが可能です)

画像:via Hey Apathy Comics


■ 『侍女の物語』マーガレット・アトウッド著 (1985)

数年前に「産む機械」という発言もありましたね


近未来のアメリカに作られたキリスト教原理主義勢力の国で、健康な女性は妊娠/出産に従事するだけの道具として、支配者層の「侍女」として生きる様を描いたアトウッドの『侍女の物語』。

女性の権利は剥奪され、色で分けられ、階級によってランク付けされ、生殖に従事する...。一見すると、今の世の中とはかけ離れているようにも見えますが、実はそうでもないのです。

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