公開当時よりも今現在のほうが重みのあるディストピアSF10選 (7/7ページ)
■ 『ジェニファー・ガバメント』 マックス・バリー著(2003)

勤め先が自分の苗字の如く名乗る人は現実社会でも少なくありません
このリストの中では比較的新しい2003年の作品『ジェニファー・ガバメント』。しかし新しいながらも、出版された当時よりも、今の方がずっと重みを感じられます。
企業が力を持ち行政はその力を失い存在するだけとなった世界で、人々は自分が働く企業の名前を苗字として名乗るようになります。納税義務はなくなったものの、全てにおいて金がものを言い、支払い能力がなければ、警察や救急のサービスすら受けることができません。そんな中、ナイキのセールスマンが、新製品の運動靴を購入した人物を殺すというキャンペーンを企画し...。
本書は、企業の持つ力だけではなくマーケティングが如何に私たちの世界観を歪めるのかという点についても問いかけています。
[via io9]
(中川真知子)