札幌市地下鉄の暖房オフ、寒さ耐えられる?地元の本音を探った
約半年間は雪が降る北海道札幌市。2014年の初雪は10月28日で、前年よりも11日早かった。ただし外は寒くても屋内の暖房は高めに設定されている。おまけに建物の気密性は高い。札幌から上京した筆者の知人は「東京の冬は寒いので驚いた」とこぼす。
一方で東日本大震災の影響で原子力発電所が稼働を停止して以降、道内の冬の電気供給は綱渡りを続けている。最大の消費地である札幌は、「原子力に依存しない持続可能な社会」を目指していることもあって、率先して節電に取り組んでいる。
昨冬は市有施設の目標を7.8%削減と定め(2010年が基準)、官民が協力して取り組んだところ、発電所1基相当分の効果があった。今年は前年を0.7%上回る8.5%を目標に掲げる。
札幌市民の足である市営地下鉄は今冬、車内の暖房ヒーターを原則として停止することを決めた。
早朝深夜の3時間を除く、朝の8時から夜の23時まで暖房を使用しない。期間は12月1日から来年3月31日まで。
これまでも市営地下鉄ではヒーターの間欠運転を実施していたが、さらに徹底する形だ。
北海道電力は11月1日に電気料金を再値上げした。市営地下鉄の電気代は今年度、2億7000万円以上増える見込み。暖房オフで支出を少しでも抑える狙いもある。
上田文雄札幌市長は11月28日に行われた記者会見の質疑応答で、合理的な判断であると説明する。
「みんな外套を着て、冬のスタイルで乗ってるわけでありますので、とくに厳しいという状況にはない」「零下には絶対になりませんし、10度くらいの気温は保たれている」
今回の暖房オフに賛成する市民も少なくない。
札幌地下鉄、今冬は暖房オフ 「原発に頼らない社会の実現のため」 http://t.co/fKDLd6ryeI 地下街なんかも含め、とにかく暑すぎるので、原発云々関係なく、暖房入れてるなら切って欲しいところ。- 竹森銀太郎 (TakemoriGintaro) 2014, 11月 30 今どさんこワイドでやってたけど、札幌の地下鉄の暖房を早朝深夜以外は停止するらしい。これはいいこと。だってコートとか着込んで乗るのに暖房いらんもんねぇ。
- さりしん (sarishin_nyke) 2014, 11月 28キツイのは南北線の地上区間?
市営地下鉄は南北線(営業キロ14.3)・東西線(同20.1)・東豊線(同13.6)の3線が走る。うち南北線の平岸駅~真駒内駅間は地上高架だ。寒さという面では、一番の「難所」はこの区間だろうか。
札幌市営地下鉄南北線の高架区間を走る5000形(出々 吾壱さん撮影、Wikimedia Commonsより)

札幌市公式サイトの路線図データを編集部が加工
ただし地上区間とはいえ、線路上にはシェルターが設置されており、雪シーズンでも支障なく運行できるようにはなっている。それでも、次のような指摘がツイッターに投稿されている。
「全線地下の東西線と東豊線はまだいいとしてもシェルターの中とはいえ普通に氷点下になる南北線の高架区間でも暖房カットとか本気なのかな」「朝夕はいいけど、昼は結構寒いぞ、特にシェルター区間」
始発駅の真駒内そばに実家がある筆者の知人は、帰省のときはいつも南北線を利用している。車内暖房がオフになったら、防寒対策を見直す必要が出てくるかもしれないと話す。
「始発列車が入線してから発車するまで車両のドアは開けっ放し。暖かいシートなら寒さをしのげるが、冷えているとなると......」「ほとんどの南北線利用者はすすきの・大通・さっぽろの3駅で降りちゃう。所要時間は15~18分だし、中心部の地下街は暑くて上着を脱ぎたくなる。(地下鉄の車内が寒かったとしても)我慢できないこともないけど」
上田市長は、今回の暖房オフは絶対的なものではないことを付け加えている。
「『とてもじゃないけど』『快適さが損なわれる』ということがあれば、それはサービスとして当然しなければならない」