【三沢光晴をめぐる証言vol.6】秋山準インタビュー (4/5ページ)

日刊大衆

小橋さんもそうだし、僕もそうですけど、三沢さんと組ませてもらって、その背中を見て「トップの選手とはこういうものなんだ」と肌で感じてきたんで、それを潮﨑にもと思ったんですけどね。それによって三沢さんは「潮﨑のためにもう1回頑張らないと」って無理をしたのかなとも思います。

──秋山さんが三沢さんから学んだトップの覚悟、帝王学とは?

秋山 いや、今の若いコたちには通用しないかもしれないですね。痛いと言うこともなく、トップの人間はリングに立ち続けなきゃいけないというのは、今はもう無理かもしれないですね。

──三沢さんは口で言わずに黙って行動で見せる人でしたよね。

秋山 口で言うなら、そんなに僕らもプレッシャーがかからないで、ちょっと怪我しても「今日はちょっと無理だ」となるかもしれないけど、三沢さんは口に出さないんで、それがもう当たり前というか。逆に「お前ら、こうなんだよ!」って凄く力強く言われている感じなんです、口に出さないほうが。だから少々、怪我しても休むなんてことは一切思わなかったですね。靭帯がブチ切れて立てなくなったならアレですけど、ヒビが入ったとか、脱臼したとか、そんなことぐらいだと……それこそ3日連続で脳震盪起こしてもリングに上がってましたからね。いや、今だったらダメなことなんです。ダメなことなんですけど、それがトップの選手だと僕は思ってるんで。それは小橋さんも潮﨑も同じだと思います。三沢さんは強いです。メチャクチャ強いですよ。ホントにトップの責任感は凄いですよ。

──今、秋山さんも三沢さんと同じ社長兼レスラーになりましたね。

秋山 この立場になってみて、わかることがいっぱいありますよ。そこには見習うこともたくさんありますけど、「三沢さんはああだったから、俺はああじゃないようにしないといけない」と思うこともあります。僕はあんまり自由にさせないですよ、自由のしんどさがわかるから。本当にちゃんと自由にできる人ってほとんどいないですよ。それだったら、特に若い奴はある程度のレールの上を走らせてやった方がやりやすいと思うんです。道を作ってやっても人の性格はそれぞれ違うんで、そのうち個性が出てくると思うんですよ。

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