「若者が集まる離島」海士町が目指す、さらなる「教育改革」とは (2/4ページ)

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そうすると競争が起きないから、優秀な子供から島外の高校に進学し、人口が減るという悪循環が続いていた」 山内道雄海士町長(写真は編集部撮影)
山内道雄海士町長(写真は編集部撮影)

子供に仕送りする余裕のない家庭だと、一家総出で島を出るというケースは珍しくない。入学してくださいと頭を下げたところで、「そんな学校は嫌」というのは誰もが同じ。島前三島から同校へ進学する率は45%しかなかった。

生徒が入学したくなる学校にするしかない。足りないなら島外から生徒を呼ぼう――島前高校や地元自治体、教育関係者は「高校魅力化プロジェクト」に着手する。

「地域起業家を育てる」「島全体が学校、社会の縮図」をスローガンに、グローカル(グローバル+ローカルのバイリンガルという意味)な考え方を育てる独自科目を設けたり、国内外の専門家を招いて対話の場を設けたり、少人数で価値観が同質化しないよう留学生を招いた。
外から人を招くだけではない。修学旅行先であるシンガポール国立大学で、プレゼンテーションさせるようなことにもチャレンジしている。

日本の地域創生をリードする学びの場にしたい

学力向上については、高校連携型公立塾「隠岐國学習センター」をつくり、少人数指導でフォローを徹底した。
センターを立ち上げたのは2009年11月に移住した豊田庄吾さん。大手情報出版企業や人材育成会社の経験を活かし、現在はセンター長を務める。
すっかり島に溶け込んだ豊田さんは、

「ド田舎の最先端である海士町と、グローバルの最先端であるシンガポール、どちらも学ぶということをさせている」
「島の将来を担うグローカルリーダーを育成するとともに、(海士町を)日本の地域創生をリードする人材が学ぶ場にしたい」

と意気込みを語った。

これらの取り組みは着実に成果を上げている。生徒たちは島の資源を使った観光プランを立案し、2010年の観光甲子園でグランプリ(文部科学大臣賞)を獲得した。

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