自信のない日常でも、見せていく勝負をしたい【劔樹人INTERVIEW】 (1/6ページ)
社会人となって数年を経た後に周囲を見渡すと、学生時代の延長線上に生きている人と、当時とはまったく別の環境に生きている人がいるように思えるものだ。どちらがよいということはないし、どちらが正解というわけでもない。それぞれにそれぞれのよさがあり、そしてまた辛さや苦労もあるだろう。
学生時代に音楽と出合ったことがきっかけで、バンドとしてフジロックに出演したり、一時は社会現象といわれるほどの注目を集めた「神聖かまってちゃん」(以下、かまってちゃん)のマネージャーとしてニコ生でいじられたりするようになったばかりか、最近では、杉作J太郎が立ち上げた「男の墓場プロダクション」所属の文筆家として各種連載もこなす劔樹人(つるぎ みきと)氏は明らかに前者中の前者。
これまでの軌跡とともに、好きな道を追求するために必要なことを伺ってみた。
不本意な生き方をした1年間は虚しかった――劔さんは、最初、かまってちゃんのマネージャーとして有名になった印象がありますが、ご自身もバンドマンとして「あらかじめ決められた恋人たちへ」(以下、あら恋)のベーシストとしてご活躍ですよね。
あら恋に誘われたのは東京に引っ越してきた2007年頃なんですけど、ちょうど同じタイミングで他のメンバーも上京してきたんですよ。実はその前にやってたバンドを辞めちゃった後、1年くらい会社員してたんですけど、やっぱり音楽を諦めきれていなかったので虚しかったんです。そのとき28歳くらいだったんで、最後のチャンスっていうか、東京に行ったらもっと音楽に近いところで仕事できるんじゃないかと思って。
――どんな仕事をしてたんですか?
広告関係です。仕事しないとお金がないからするしかないけど、毎日ハリがなくて。デザインとか編集とかの仕事ってほんと辛いじゃないですか。寝ずにやったりしないといけないから、日々そればっかやってる感じがして精神的にもきつくて。しかも働きながらつけたラジオから、前に自分が関わってたバンドの曲が流れてきたりして。ほんとになにやってんだろうみたいな虚しさに耐えきれず、結局すぐにドロップアウトしちゃいました。