数十年後の未来で、同性カップルに「レズビアンって何?」って質問されるのが夢【LGBTの今を知りたい Vol.2~牧村朝子INTERVIEW~】 (4/7ページ)
テレビを通してじゃなく、まずは自分の口から言うべきだったんです。
――メール受信後、お母様を訪ねたときの気持ちは?
いやー、もう気まずいこと気まずいこと。何から話し始めていいか分からないんですよね。お互いにトピックを持ちだす勇気がなくて全然関係ないことをしゃべるんだけど会話が続かず、気まずい沈黙が続いた後、やっと母が「相手の人も紹介してもらってないし、別れてほしい」って。しかも、「弟もお父さんもかたい仕事してるんだから、家族にレズビアンがいたら仕事面でも2人に悪い影響が及ぶかもしれないから、黙って別れてなかったことにしてちょうだい」とまで言われて、なんと答えたらいいのかすぐには分からなかったです。母親の口から偏見まみれの言葉が出てきたこともショックだったし、家族にレズビアンがいることによって職場で差別受ける世の中だと母親が思ってるのもショックで......。まぁ、そうやって言い合ったおかげで母とより分かりあえましたし、今では妻と私とそれぞれの親兄弟で一緒にバーベキューするくらいの家族仲になれたんですけどね。
――実際のところ、異性愛者に対する偏見の度合いって世代によって違うんでしょうか?
最近、毎日新聞が同性婚に対しての世論調査をやってたんですけど、やっぱり上の世代のほうが、反対派が多いという結果が出てましたね。1960年代にアメリカで同性愛の権利運動が盛んになって、その後、日本にもその動きが広まったんですけど、そういったことの積み重ねで変わってきたんだと思います。それともう一つは、例えば20代より60代のほうが既婚率って高いですよね。で、既婚者にとっては、何十年も異性との結婚生活を続けてきた自分自身の生き方を否定されるような気がするっていうのもあると思うんです。
――世代によって意識が違っても、やはり、カミングアウトしたほうがいいかは人それぞれですか?
そうだと思いますね。まず、家族と同居してるかどうかによっても違いますよね。例えばカミングアウトしておもわしくない反応が返ってきた場合、その瞬間、自分の帰るところがなくなってしまうわけですから。