数十年後の未来で、同性カップルに「レズビアンって何?」って質問されるのが夢【LGBTの今を知りたい Vol.2~牧村朝子INTERVIEW~】 (5/7ページ)
経済的にも家族に頼っている人は慎重になったほうがいいと思います。
でも、何が一番大事かっていうと、カミングアウトすることじゃなくて、自分が気持ちよく生きられることが大切ですよね。隠し事してるような嫌な気分になったり、「そろそろ結婚しないの?」みたいな話に合わせるのが辛かったりするからカミングアウトするということはあるでしょうけど、無理してすることはないんです。別に自分が嘘ついてるわけじゃないし、自分から言わなきゃ異性愛者扱いされるってことのほうがおかしいんですから。
孤独感に苦しんでいるのは自分だけじゃないと気付いたことで、世界と自分がつながった――周囲への応対をはじめ、「みんなと違う」から生き辛いと感じてる人に、どんなことを発信したいですか?
「誰もがみんなと違うんだよ」ってことですね。「自分だけみんなと違うんだ」って考え始めると、自分vsみんなみたいな世界になっちゃうわけですよ。でも私は、「自分vs世界という孤立感を抱いている点においてこそ、人はみんな同じなんだ」ってことに気付いたんです。例えば私はレズビアンだっていうことで孤立感を抱いてましたけど、例えばハーフだとか、シングルマザー家庭に育ったとか、発達障害だとかを理由にして孤立を感じている人たちが、レズビアン以外にもいるんだってことに気付いたんです。そのことに気付いたことで、自分と世界がつながった感じがしたんです。
――そこから人生が変わりましたか?
変わりましたね。それまでは本当に人が嫌いで、しゃべることなんて無駄だと思ってたんです。どんなに言葉を重ねても絶対に分かりあえない、誰とも分かりあうことなんかできっこないし、みんな孤独なんだ、人としゃべるくらいなら本でも読んだほうがいい、1分でも長くバイトしたほうがいいって思ってました。