酒鬼薔薇事件の加害者が発表した手記『絶歌』、犯罪心理の観点から見る、少年Aの心理とは (2/4ページ)
心理学や検査法を大学で学んだ程度の知識ですが、少し気になる点があったので考察してみました。(今は手元に本がないので誤っている点がございましたらご指摘ください。)
(1)あれほどお世話になった猫
前編では、可愛がっていた愛犬が亡くなり、残ったドッグフードを猫が食べる姿を目撃します。そして猫を殺める事により、性的快楽を得ていた事をつづっています。後編では、犬を見て過去を思い出し、居たたまれなくなりその場を去る描写があります。しかし、あれ程、ある意味お世話になった猫の描写は一つもありません。
(2)夜に食らいつく下弦の月
前編では、あの日、校門の前で、どこに配置するか模索していた時に見た月について、上記のような表現をしています。そうですか、あの日は月が食らいついているように見えたのですね。で、後編では?またしても月に関する描写は一つもありません。
(3)"「抱きしめたい気持ち」の白い縦糸。
「無茶苦茶にしたい気持ち」の黒い横糸。"
本についている、しおりに使える紐は何色でしょうか。そうです、白です。抱きしめたい気持ちです。さて『絶歌』の本は何色でしょうか。そうです、白です。本当に?本当に白ですか?あなたが見ているのは、本当にむき出しの本の色ですか?
(4)性的描写
あれ、なぜ後編には性的描写がないのでしょうか。前編では、無理やりに「祖母」と「バイブレーション」を使って執拗に「性」と「死」を繋げたのに。猫や人間の死を絡めて性的描写をつづったのに。今の酒鬼薔薇少年の性欲のはけ口は、どこにいってしまったの?警察に見つけてもらえた後から、2年間ほど勃起しなかったんでしたよね?ねぇ、その後はどうしているの。書けないの?
(5)"被害者の家族の皆様へ"
"それでも、もうこの本を書く以外に、この社会の中で罪を背負って生きられる居場所をとうとう見つけることができませんでした。"
"僕はひたすら声を押しころし生きてきました。それはすべてが自業自得であり、それに対して「辛い」、「苦しい」と口にすることは、僕には許されないと思います。でもぼくはそれに耐えられなくなってしまいました。