もし日本軍があの時こうすれば…太平洋戦争「勝利の可能性」を探る! (3/5ページ)

日刊大衆

その理由は本来の目的であった"敵空母"を討ち漏らしたこと。さらには石油タンクや艦艇の修繕施設を破壊しなかったことです。これらをすべて破壊し尽くしていれば、米太平洋艦隊は文字通り"壊滅"し、米軍の反撃は2年以上遅れたはずです。この間に日本は太平洋西側に強固な軍事拠点を築けたわけです」(海自OB)
楽に勝てたミッドウェー海戦

"対英米開戦やむなし"と判断した山本五十六連合艦隊司令長官は、「開戦直後に真珠湾を奇襲し圧倒的に日本有利な状況を作り、早期講和にこぎつける」構想を練っていたとされる。
「ところが、真珠湾後に陸海軍統帥部が取った戦略は、デタラメの極みでした。緒戦の大勝利で南方資源地帯の確保に成功したのに、さらに戦端を広げ、ニューギニアやソロモン諸島、一時はオーストラリアの攻略まで検討しました」(戦史に詳しいライターの鈴木四朗氏)

戦端を広げすぎると戦力が分散され、補給路の確保が極めて難しくなるのは兵法の常。
「戦争後期は補給路の確保が絶望的となり、前線の兵士に食料や弾薬が届かなくなりました。その象徴が、ガダルカナル島の戦いですよ」(鈴木氏)

ガ島では、米兵との戦闘以上に飢えや風土病で多くの将兵が命を落とした。
「それでも、真珠湾を上回る陣容で挑まれたミッドウェー海戦(42年6月)に惨敗していなければ、まだ勝機は残されていました。博打的要素の強かった真珠湾で攻撃が不十分だったのは、仕方ない部分もある。ただ、圧倒的有利で臨んだミッドウェーでの敗戦は、悔んでも悔みきれません……」(前出の海自OB)

山本長官はミッドウェー海戦を「真珠湾で討ち漏らした米空母の殲滅(せんめつ)」と位置づけていた。しかも戦力は日本側に有利。
「米側は空母3隻、対して日本海軍は空母8隻に戦艦、重巡洋艦、駆逐艦とオールスターキャスト。まともにぶつかれば必ず勝てました。ところが日本は戦力を分散させ、決戦に投入したのは米軍と同等の戦力のみ。これでは数的優位をまったく生かせません。

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