もし日本軍があの時こうすれば…太平洋戦争「勝利の可能性」を探る! (4/5ページ)

日刊大衆

結果、多くは"遊兵(戦闘に参加しない戦力)"となり、主力空母4隻とベテラン搭乗員を100名以上失う大惨敗を招いたんです」(同)

巷間、ミッドウェーの敗戦の原因として、索敵(艦載機を用いた敵艦の捜索)の失敗、暗号が解読されていたこと、攻撃機の換装(敵艦攻撃用か基地攻撃用か)のもたつきが指摘されているが、本当の敗因は戦力を集中投下できなかったことにあったようだ。

ミッドウェーでの敗戦が太平洋戦争の転機となったことは、多くの識者が認めるところ。これ以後、日本は長大に広げた戦線を維持できず、米軍の反攻を受け、ジリ貧に陥っていく。
陸軍の戦闘はどうか。
「太平洋戦争はいわば海軍の戦争。陸軍は海軍に駆り出されて、太平洋中に散らばったわけです。陸軍の戦争は、あくまで中国大陸での戦いでした。そう考えると陸軍は"無敗"に近いんですよ」(前出の黒鉦氏)

開戦直後のマレー攻略戦では世界戦史上類を見ない神速で快進撃を続け、マレー半島を植民地にしていた英軍を駆逐。作戦開始からわずか70日間で難攻不落とされたシンガポールを落としてみせた。
「以後も陸軍は要所で鬼神の如き強さを発揮しましたが、その実、作戦はデタラメなものが多かった。それでも奇跡的な奮闘を見せたのは、前線を指揮する指揮官クラスや兵卒が極めて勇敢だったからです。つまり、上層部が無能揃いのため作戦はデタラメだったけど、現場が優秀だったから無理筋が通ってしまったわけです」(同)
官僚人事と陸海軍の不仲が…

玉砕を遂げたものの、ペリリュー島、硫黄島の戦いは米軍も認める精強ぶり。
「勇猛な日本兵のゲリラ戦闘を恐れて、精神に異常をきたし戦線離脱する米兵が続出したと聞きます。それくらい日本陸軍は強かったわけです。ただ、戦争末期は補給路が途絶え、文字通り刀折れ矢が尽きた状態で戦わざるをえなかった。日本陸軍に十分な食料と米軍と同等、いや半分の装備でもあれば負けなかったでしょうね」(前出の鈴木氏)

もちろん、海軍も雷撃、砲撃の精度では米軍を凌駕していたという。戦闘機や攻撃機の搭乗員の技量も同様だ。現場は陸海空とも優秀――されど米軍に決定的に後れを取っていたのは、軍幹部の人事だった。

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