究極の美を求めて?あるいは何らかの目的が?頭蓋骨を変形させた「人工頭蓋変形」10の例 (6/9ページ)
遺骨は1000年前のもので、さらにペンダント、鼻輪、宝石類が出てきた。
なぜ、頭蓋が意図的に変形させられていたのか、その理由はわからない。この北の果てではそうした記録はほとんどないため、専門家たちはメソアメリカ文化の影響の範囲を考え直さざるをえなくなった。
さらに、同じように長い頭蓋をもつ幼児の遺体がたくさん見つかったため、この習慣は不適切で危険だったのではないかと考える者もいる。しかし、頭蓋の変形は世界中で長い間、普通に行われてきたため、これが衰退の原因とは考えにくい。・3. コフナの頭蓋骨
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image credit:The Sunday Times
1925年、オーストラリアのコウ湿地で、謎めいた頭蓋骨が発掘された。骨は原人のホモエレクトスの特徴を示していたが、1~3万年前のものだったため、このふたつの矛盾が長い間激しい論争や憶測を引き起こした。
現生人類であるホモサピエンスが世界中のさまざまな地域で単独に発生したという間違った多地域仮説の主眼となったが、これは科学的な人種差別の省略表現にすぎなかった。
今では、多くの専門家は、この頭蓋骨の浅くて広く長い額は、人工的な変形の結果だということを知っている。
しかし、この頭蓋は、この先もずっと謎めいたものとして残りそうだ。特徴の多くは、ホモエレクトスによく似ているが、頭蓋変形については説明がつかない。歯と口蓋は平均的なアボリジニの頭蓋よりもかなり大きい。のちに現われ、ソロ・マンとして知られるインドネシアのホモエレクトスと関係があるかもしれない。あるいは、記録されるのを待っている未知の人類かもしれない。