究極の美を求めて?あるいは何らかの目的が?頭蓋骨を変形させた「人工頭蓋変形」10の例 (8/9ページ)

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・1. コムコムリ酋長の頭蓋骨


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image credit:Charles Marion Russell

 北米太平洋岸北西部のチヌーク族の間では、人工頭蓋変形はごく普通のことだった。頭を板ではさんで、変形頭蓋をつくる。

 コロンビア川流域の原住民と南米で見つかる種族の間には多くの類似点が見られる。19世紀、チヌーク族の酋長コムコムリは一帯の実力者で、その勢力を東へと伸ばそうとしていた。ルイス・クラーク探検隊がコロンビア川河口に到達したときに、出迎えた人物でもある。

 1830年、天然痘の大発生でコムコムリが死んだ。4年後、ハドソンズベイ社のドクター・メレディス・ガードナーがコムコムリの墓をあばいて、変形した頭蓋を盗み出した。

 遺体の首を切断して、イギリスへ送ったのだ。頭蓋骨はそのまま117年間もの間、英国海軍博物館に所蔵されていた。最終的に頭蓋はスミソニアンに送られたが、コムコムリの子孫が返却を求め、現在は先祖の地に埋葬されている。
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