五輪ボランティアは問題山積み? 国際ボランティア学会長が説くあるべき形 | 「結局どうなの? 五輪ボランティア」第4回 (5/8ページ)

学生の窓口


――地方の大学からすると東京のイベントだからあんまり関係ないと考えるところもありそうですしね。

もうひとつ、今のやり方だと東京の学生でないと参加しにくい。地方の人に対してある程度の優遇さはあってもよいのではと思います。

自分たちで全部やれとすると、お金があって時間もある人しか来られない、そうでない人は来なくていいみたいになっちゃってますね。そういった枠を考えてあげないといけない。

――地方から来る人にとっては、交通費なし宿泊費もなしで移動方法も宿泊場所も自分でどうにかしろというのは大変ですよね。

国際ボランティア学会の会長としてお願いしたいのは、ぜひとも文部科学省が進めている留学生30万人計画で日本に呼びつけている留学生を、東京オリンピック・パラリンピックのボランティアに参加させてあげて欲しいということです。

留学生が30万人も来ていたら100なん十か国から留学生が来ているでしょう。オリンピックにはその人の地元の国も参加するわけですよ。例えば宮崎にいるカメルーン出身の学生が、カメルーン代表選手のサポートをできたら、一生覚えているでしょう。自国の代表チームと会えたら嬉しいですよね。

留学生がお金をたんまり持っているわけもないんだから、留学生ボランティア枠とか作ってあげて、旅費だけ出してあげるとかサポートすべきですよ。この国が留学生を日本に呼んで、学生が留学しているときにオリンピックがある。でもお金がないからオリンピックにも関われないし、実際に見ることもできない。テレビで見るだけ。本国の人からオリンピックどうだったって聞かれて、「テレビで見ただけ」は寂しいですよ。

留学生が本国に戻った時には、大きな会社の社長さんになったり、大学の先生になったりして、影響力持つようになります。そういう留学生に対して何にもしないっていうのはナシでしょう。

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