五輪ボランティアは問題山積み? 国際ボランティア学会長が説くあるべき形 | 「結局どうなの? 五輪ボランティア」第4回 (6/8ページ)

学生の窓口


日本にいる学生だけにボランティアやれって言うんじゃなくて、もっと国際的な視点を持つことが大事。日本に来ている留学生にも力になってもらって、日本の良さをアピールできる場なのに、下手だなぁと思います。

――時間もお金もないと嘆く学生に対しては、ボランティアに関わる良さや意義などは、どういったところにあるのでしょうか?

まず、学生の立場でいうと、みんな時間がないって言います。お金もなくていろいろ大変だっていうんですけど。悪いけど、学生の「時間がない」っていうのは、社会人に比べると全然で、時間は作れるはずなんです。

だから、学生さんには自分なりに時間を作って何かに取り組んでみなさいよと言いたい。

次に、ボランティアは学生にとって利害関係がなにもない場所です。学校だったら先生がいて、クラブにしても先輩後輩があって、そういう上下関係で生きなくちゃならない。でもボランティアにはそういうのがなにもない。そういうフラットな場所ってあんまりない気がするんです。

学生にボランティアを勧めているのは、利害関係がない場所で、自分はいったい何が喋れて何ができるのかを試されているんです。それが大きいですよ。

たとえば医学部の学生だったら、医学ができるかとかが評価の中心になるじゃないですか。そんなときに、「優しい言葉づかいするね」なんていうのは何の評価にもならない。勉強の場ではね。それがボランティアに行くと、ちょっと年配のおばちゃんからそういうことを言われたりすることもあって、「そんなことで喜ばれるのか」と。普段の大学やらバイトとは評価軸が違うんです。

――そういう中で自分の価値を見つめ直せる場として大事なんですね。

3つ目は、忙しがってないで自分がまだ経験していないことを経験しなさいと。日本の学生が世界の学生と比べて何が足りないかっていうと、体験が足りないです。

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