病を治すという奇跡の水が湧き出るルルドの泉の治癒率と本当の奇跡 (1/3ページ)

心に残る家族葬

病を治すという奇跡の水が湧き出るルルドの泉の治癒率と本当の奇跡

世界最大の聖地とはどこだろうか。イスラム教のメッカ、キリスト教の聖墳墓教会など聖地と呼ばれる場所は数多い。中でもイェルサレムはイスラム、キリスト、ユダヤにまたがる世界最大の聖地といえる。しかしこの「最大」が巡礼者の数を指すならば、それは年間500万人の巡礼者が集まるフランス南部の小さな村、ルルドである。ルルドには聖母マリアが出現する奇跡が起き、万病を治癒するという有名なルルドの泉がある。医師に見放された病人や怪我人は救いを求めて聖地を目指す。しかしルルドはそうしたイメージにとどまるものではない。彼らがルルドに求める救いとは。

■ルルドの奇跡とは

1858年2月11日、フランスの寒村、ルルドで奇跡は起きた。この日、14歳になるベルナデット・スビルー(1844~1879)は、妹のトワネットと友達のジャンヌと一緒に、薪を拾うため、洞窟へ向かっていた。

そこで彼女は「柔らかな光に包まれ、白い服を着て青い帯をした若く美しい女性」を見たという。恐れを抱いた彼女だが祈りを捧げると優しい笑みを浮かべ消えた。これがその後、18回に及ぶ聖母マリア出現の奇跡の始まりだった。

彼女が何を見たのかはわからない。しかし嘘はついていないように思われる。奇跡の目撃者 ベルナデットには多くの人が参じたが、彼女は奇跡について語ることはほとんどなかった。金品などは教皇などやむを得ない場合を覗き、受け取ることはなく、メディアに出ることもなく生涯、一修道女として人生を全うした。

9回目の出現で湧いた泉が難病を治すという奇跡の泉である。しかし、彼女は冷静で理知的であり、自らが病を患った時には泉に行くことなく通院している。ベルナデッドは真の奇跡とはそのようなものではないことを知っていたのだ。

■ルルドの泉の低い治癒率

ルルドの泉はいわゆる奇跡の水の代名詞のような存在だ。知名度は広く聞いたことがないという人は少ないだろう。筆者も病弱だった少年期に憧れたものだ。しかし実際に難病が治癒したのかというとそうでもないことが明らかになっている。

ルルドにおける奇跡の基準は非常に厳しく、この公認のための検証は、ルルドの認定医師団が申請のあった事例を調査し、ふるいにかけることから始まる。

「病を治すという奇跡の水が湧き出るルルドの泉の治癒率と本当の奇跡」のページです。デイリーニュースオンラインは、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧