本連載の第246回「財務省が日本を滅ぼす」において、現代の日本には「二つの壁」があると書いた。とにもかくにも、政府あるいは「政治」が経世済民や安全保障強化を推進しようとすると、壁のいずれか、あるいは双方が立ちふさがり、全く前に進むことができなくなってしまう。
一つ目の壁は1947年に建設された憲法九条第二項(陸海空軍その他の戦力の保持否定。交戦権の否定)だ。そして、二つ目の壁は、'97年の「財政構造改革法」に端を発するプライマリーバランス(基礎的財政収支、以下PB)黒字化目標である。二つの壁は、日本国民の生命や財産を守るために、政府が積極的に動くことを不可能とする。国民のために動けないのであれば、政府などいらない。ある意味で、日本国は二つの壁が原因で、「疑似国家」と化してしまっている。
'17年11月29日午前3時18分頃、北朝鮮が首都平壌近郊の平安南道・平城付近から日本海に向けて弾道ミサイルを発射。ミサイルは高度4000キロを超すロフテッド軌道で打ち出され、青森県の西方、我が国の経済的排他水域に落下した。
アメリカ国防省は、今回発射されたミサイルについて、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の可能性が高いとする初期分析の結果を発表。また、複数の報道機関が、北朝鮮がアメリカ本土を射程に収める弾道ミサイルのテストに成功したと主張していることを報じた。
日本の小野寺防衛大臣は、今回のミサイルについて、
「大陸間弾道ミサイル(ICBM)級と判断している」
と、発言。
韓国軍は、ミサイルが高度およそ4500キロまで上昇したと発表。過去最高の高度に達し、飛行距離は960キロ。
安倍総理大臣は、北朝鮮のミサイル発射を受け、
「国際社会の一致した平和的解決への強い意志を踏みにじり、このような暴挙を行ったことは断じて容認できません。北朝鮮に対して厳重に抗議を行いました」
と、語り、国連安保理の緊急会合を要請すると表明。さらに、
「引き続き強固な日米同盟のもと、高度の警戒態勢を維持し、国民の命と平和な暮らしを守り抜いて参ります」
と発言した。
世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第250回 二つの壁
2017.12.14 10:00
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