笛吹の少女から象部隊を錯乱させるラッパなど、古代から使用されてきた音響兵器の歴史

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笛吹の少女から象部隊を錯乱させるラッパなど、古代から使用されてきた音響兵器の歴史

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 戦いの喧騒だけでは不十分だとでも言うかのように、人類は音を戦争に利用してきた。

 大きな爆発音や雄叫びで敵に恐怖を与えたり、笛の音で騎兵を混乱に陥れたりと、音を使った戦術は古代から使用されてきた。

 以下では、人類が戦いで音をどう利用してきたのか見ていこう。最初は心理的な効果を与えるのが狙いだったが、近年では物理的ダメージを与えるほどに、音の利用は進化している。

・トラキアの捕虜と笛吹の少女
 古代の騎兵隊の馬は、軍隊を戦場へ導く管楽器に驚かないよう訓練されていた。だが戦では、これを逆手に取る方法もあった。

 紀元前7世紀、現在のトルコ北西部にあたるトラキア地方カルディアの町は、巧みな騎馬兵で名を馳せていた。

 彼らはただ戦いに長けていただけでなく、余興として馬にダンスまで仕込んでいた。笛を鳴らせば、馬はメロディに乗って後ろ足で立ち、宙を舞うように踊ったのだ。

 ナリスという、ギリシャ北東部にあるビサルティア出身の男がいた。彼は少年のときに捕虜になって、カルディアの床屋で働いていた。

 そこでこの踊る馬の話を耳にした。古代ギリシャの作家アテナイオスによると、ある日ナリスは逃亡し、無事故郷に帰還したという。そして来るべきカルディアとの戦いに備えた。

 ナリスには秘策があった。彼と同じくカルディアから逃れてきた笛吹きの少女だ。ナリスは彼女に宴会でカルディア兵が歌っていた曲を教えると、合図があったらそれを笛で吹くよう命じた。

 少女が言われた通りにやると、笛の音色を聞いたカルディアの騎馬は後ろ足立ちになって、踊ろうとした。

 背中の兵士はたまらず振り落とされる。
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