盲目の少女を操作して猫を探すゲーム『Beyond Eyes』 (3/5ページ)

Kotaku

本作はニューヨーク・タイムズの映画評論家A・O・スコットさんが「新鮮なオリジナルさ」、「タフで静かな体験」と熱狂的なレビューをしていた作品です。加えておくと、私がこの映画を2011年にマンハッタン、アッパー・ウエスト・サイドのアートシアターで見た時には、クレジットが始まるとともに観客がブーイングしていました。

コイスさんにとって、この映画は見る価値のあるものでしたが、後から振り返ってみて初めて価値がわかる類のものでした。「つまり、直感的に好きな作品だったわけではなく、見て以来何度も何度も思い返して考えてしまう」、「しかし映画鑑賞時には自分の席にじっと座ってスクリーンに集中するのが難しかったです。風に吹き荒らされた高原から別の高原へと長い時間をかけてオーバーラップしていく中で、私の思考は様々な方向へと歩み去っていきました」。

このコイスさんのエッセイは、私が『Beyond Eyes』をプレイして感じた感覚そのものでした。レイはゲーム中の大半を、行方知らずになった彼女の猫探しに費やします。パステルカラーの水彩風景の中を彼女が探索していくのは、私にとって単調さとフラストレーションが交互にやってくる体験でした。

自分で操作する中、猫の鳴き声が聞こえる方向にレイがゆっくりと向かい、レイの手がフェンスや並木に触れると、そこで初めて行く手を遮るものが可視化されます。



実際に盲目になったら、大変でしょうし、フラストレーションも溜まるでしょう。その点で『Beyond Eyes』は成功していると言えます。

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