撮影裏に迫る『レヴェナント: 蘇えりし者』のメイキング (5/6ページ)

Kotaku

この話を聞いた監督は、彼が自然を強大な力を持つ生き物として捉えていることに、いたく感動したと言います。

クルーはカルガリーで撮影をしていましたが、そこで監督はたった1度の気温の上昇が自然にどのような変化をもたらすのか? を身をもって体験したのだとか。最後の川のシーンを撮影するにあたり、予定としては深い雪の中でという設定だったにも関わらず、雪が完全に溶けてしまったのです。

にっちもさっちもいかない状況に陥り、2015年4月、前例のない気候変化によってカナダでの撮影は強制的に中止に。その5カ月後、クルーはアルゼンチンのウシュアイアに移り、撮影を再開させます。

「グラスは痛みや怒りから復讐心を抱きますが、私はその復讐心を通して、キャラクターにあらゆる角度からの復讐よりも、もっと意味のあるものに気付かせたいと考えました。人は復讐を成し遂げた途端に生きる意味を失ってしまいます。それが生きる糧となり、相手を傷つけたところで、その糧を失ってしまうのです」と監督は話します。

ドキュメンタリーのラストではインディアンの女性がフォレスト・グッドラックに「あなたの家はここだから、いつの日かここに戻ってくるかもしれませんが、その時、どんな環境になっていることを望みますか?」と問いかけます。

それに対して「良くわからないけれど......失われてしまうかもしれない美しい自然、かつて豊富に存在した美しい自然があれば。僕が望むのは、全ての世代にとっての改善かな」とグッドラックは答えます。

きょうび、エネルギー供給会社はカナダの北方森林の奥深くにタールサンド(油砂)のために資源を開発し、原住民のコミュニティを立ち退かせ、熱波を引き起こしているのです。

資本主義の批判ともとれるテーマを持つ『レヴェナント: 蘇えりし者』を通して、監督は「今戦わなければ、私たちは将来動物になってしまう」と、今の世の中のあり方に警告を発しているようです。

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