『シビル・ウォー』公開目前 副社長に聞いた、マーベルが日本の漫画を参考にしている点とは? (3/10ページ)
ストーリーの展開のテンポが違いますね。漫画の方がずっと早い。
また、漫画は一人の漫画家、クリエイターが作画からストーリーから何もかも手掛けているので、その人なりのスタイル、その人なりのリズムが生まれてくる。アメコミはチーム制でつくっていく。ストーリーを書くライター、作画するペンシラー、インカ―、色を塗るカラーリスト、編集者といった最低でも5人のチームでつくられていきます。
チーム制作において求められる素質とは?
──チームと個人、それぞれのメリットデメリットはどんなものだと思いますか?
C.B. 一人の漫画家が全てを手掛けるというのは、ビジョンが明確になるから良いことなんだけど、健康を害するくらいの殺人的なペースで作業を進めなくてはいけない場合もあるので、そこはどうかなと思う。
マーベルコミックスのスタイルでは様々な意見が飛び交って、よりクリエイティブなものが生まれる機会に恵まれていると思う。
ただ、入れ代わり立ち代わりアーティストが変わっていくので、『キャプテン・アメリカ』のシリーズでも、アーティストが変わることで作画のタッチが変わって、ファンからクレームが出る、というマイナス部分はありますね。
──では、アメリカでは、チーム制という点で言うと、全体を観ることのできる才能やチーム制ならでは素質というものが求められるのでしょうか?
C.B. おっしゃる通り、チームワークが要になってきます。
スカウトの仕事をやっているとよく周りから「インターネットでポートフォリオを見せてもらえば早いし楽でいいじゃないか」と言われるんですよ。だけど、自分の場合は直接会って、きちんと目を見て話をしてからじゃないと決められないですね。なぜならチームワークには、その人個人の人柄が一番大事だから。
時によっては自分の彼女や奥さんよりも長時間チームで過ごすことになるわけだから、チームの中に一人でも不協和音をもたらすような人がいては、やはり良い作品はつくれない。そういう意味では、人柄とか性格はすごく大事ですね。