関東連合元リーダーが明かす「私が接触した“酒鬼薔薇聖斗”の正体」(2)「見立君」と「酒鬼薔薇聖斗」 (1/2ページ)

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関東連合元リーダーが明かす「私が接触した“酒鬼薔薇聖斗”の正体」(2)「見立君」と「酒鬼薔薇聖斗」

 2人の相似性も手伝って「絶歌」読了後、私は自らの体験を元に「絶歌」を書き直したい欲望にとらわれた。もちろん「書評」という体裁になることは当然だとしても。執筆にあたって、神戸の事件についてのあらゆる書籍、犯罪心理学、精神分析学を読むことになった。が、どこまで私の中で「酒鬼薔薇聖斗」が「像」を結んでも、「私」を超えることはできない。一方、「元少年A」はHPを開設していた。まさに「ダメもと」でA氏の「正体」に触れるべく、そのHPを通じて「工藤明男」の名でこう呼びかけたのだ。

「かつて、私も犯罪に手を染め“少年A”として、少年院に入院していた過去があります」

 そして「工藤明男様 初めまして、元少年Aです」という返信が来た。

「同時期に鑑別所に入っていたことも、その後作家になってこうして言葉を交わせたことも、なにか“数奇な宿命”のようなものを感じずにはいられません」

 と接触したA氏は応え、一連のやりとりを「僕のHPで公開させていただきたい」と提案してきた。私は公開にあたってのルールを提案し、了承するA氏のメールはこう結ばれていた。

「陽の当たらない場所で生きる者同士、互いに心のジッパーを下ろして忌憚ないやりとりができればと願っております」

 こうして相互に質問を送り合うこととなったのだ。

「僕は自分のことをはっきり『ニセモノの表現者』だと割り切っています。ゼロの状態、白紙の状態からものをつくりあげていく能力は、僕にはないのです。そのことに劣等感を持っています」

 というA氏。「絶歌」発売後の、15年9月に「女性セブン」に住居を直撃されてからは、「都内ビジネスホテルを転々とする生活を送っています」という。朝9時に起床し、ランニング。腕立てなどの筋力トレーニングを行い、朝昼兼用の食事を摂る生活を送っていると明かした──。

 詳細は拙著「酒鬼薔薇聖斗と関東連合」を読んでいただきたい。しかし、A氏が語る将来の夢は印象的である。

「僕は『表現者集団』を作りたいのです。

「関東連合元リーダーが明かす「私が接触した“酒鬼薔薇聖斗”の正体」(2)「見立君」と「酒鬼薔薇聖斗」」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2016年 11/3号柴田大輔見立真一絶歌酒鬼薔薇聖斗社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
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