スイスで再導入された幻のヤマネコ、「ヨーロッパオオヤマネコ」の野生の姿をとらえた写真と生態系に関する話 (3/10ページ)

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image credit:.laurent-geslin

カルカルペン国立公園で放されるヨーロッパオオヤマネコのメスの成獣。西ヨーロッパで、健全な個体数を復活させるための活動の一環だ。
・1970年代にはじまったヨーロッパオオヤマネコ再投入計画
 1970年代、研究者たちはスイス特にアルプスやジュラ山脈にオオヤマネコを再び戻す試みを始めた。カルパティア山脈からおよそ30頭を時間をかけて徐々にジュラ山脈に導入して、130頭にまで数を増やして、単独で隣のフランスにまで生息域を広げていった。

 ゲスリンはスイスを拠点にする肉食動物保護団体KORAと密接に連動して、オオヤマネコの研究を続けている。

 オオヤマネコの再投入計画は、KORAが中心になって大規模な再野生化主導を形成している。かつて彼らが闊歩していた場所にヨーロッパ原産の大型哺乳類を戻すことによって、研究者たちは、人間が森林を伐採し始める前にはヨーロッパじゅうに広がっていた自然環境を再建する希望を抱いている。

 生態系の基本法によれば、どんな自然の生息地でも、それが健全に機能するためには、捕食者が必要不可欠だという。捕食者を排除してしまえば、獲物となっていた種がすぐに激増し、そこに頼っているあらゆる生き物のための環境が悪化する。

 KORAの共同創設者ウルス・ブライテンモ-ザーは、19世紀、ジュラの森の資源は乱獲され、有蹄類などを含む大型哺乳類が事実上絶滅の危機に追いやられたいう。20世紀になると、天敵のいなくなった、アカシカ、ノロ、イノシシなどの野生の有蹄類の数が激増し、その数を維持できなくなった結果、生態系に深刻な損害がたびたび起こるようになった。
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