ルパン一味の家紋も制作!? 家紋の歴史を絶やさない…紋章上絵師・波戸場承龍さんインタビュー (7/8ページ)

Japaaan

今後、家紋は私たちにとってどのようなものになっていくと思われますか?

「家紋は堅苦しいと思われがちですが、非常に自由度の高い面白いものなんです。江戸時代、庶民が家紋を持つ時、好きな役者の家紋を使ったということもあったそうです。当時の上絵師はデザイナーでもあり、多くの家紋を作り出しました。日本は西洋のように家紋を登録する制度はありませんから、多少の制限はありますが、今日からこれを家紋にすると宣言すれば、成立するものなんです。もちろん、本来は代々受け継ぐことが重要ですが」

−−贔屓の役者の家紋を? そんなミーハーな理由でも良かったとは。

「これからは個の時代、個人のアイデンティティーを表す紋を持たれる事をお勧めいたします。私は、これを『美章mishirushi』と命名しました。

家紋のほとんどは『円』で構成されています。『円』とは『縁』であり『宴』であり『苑』であり、そして『和(輪)』でもあります。すなわち『家紋』とは、日本人の家族に対する『やまとごころ』が象徴化されたグラフィズムなのです。

守るだけでは廃れてしまいかねない伝統の本来の価値を、柔軟な解釈と発想で再定義し、日本が誇る文化である家紋を世界に発信して行きたいと日々精進しています」

個展会場にて、5枚のパネルを繋ぎ合わせ、1万3千鋲を打ち込んで表現した五大家紋パネルの前に立つ波戸場承龍さん。

−−家紋は、過去の時代につくられた決まりきった図案ばかりだと思っていましたが、波戸場さんのお仕事はとてもクリエイティブですね。自分という人間を表す紋はどんな紋なのか、すごく興味が湧いてきました! 本日は貴重なお時間をありがとうございました。

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