死にゆくオフィーリアから白ユリの美少女まで、ロンドンの「テート・ブリテン」で絶世の美女に会う旅 (8/9ページ)

GOTRIP!

・ファッショナブルな「シャロットの女(The Lady of Shalott)」

1888年、展示室1840 

19世紀の詩人、アルフレッド・テニスンによる「シャロット姫」を題材にしたジョン・ウィリアム・ウォーターハウス(John William Waterhouse)の大作。

精緻(せいち)に描かれた自然の中、川に浮かぶボートの上に座る悲壮感たっぷりの女性。どこかミレイのオフィーリアを彷彿とさせますが、説明書きにはやはり「ミレイのオフォーリアに敬意を表したのかもしれない」と記されています。
川の中洲に住むシャロットは「外の世界を直接見たら死ぬ」という呪いにより、鏡に映る外の世界を眺めながら、来る日も来る日もタペストリーを織って暮らしていました。ある日、川のほとりで歌うランスロット卿の歌声に惹かれ、ついに外の世界を覗いてしまいます。その途端に呪いが現実のものとなり、織物の糸に巻きつかれながらやっとの思いで小船に乗ったシャロットは、対岸に辿りつく前に息絶えてしまいます。

まさに、ミレイのオフィーリア同様、死にゆく女性の姿を描いた絵なのです。

・テート・ブリテンを訪れる時は

今回ご紹介したのは常設展示されている作品ですが、時には展覧会などへの貸し出しで展示されていない場合があります。

どうしても見たいというお目当ての作品がある場合には、展示状況を確認してから訪問することをお勧めします。
テート・ブリテンのホームページで絵の名前を検索し「NOT ON DISPLAY」、貸し出し中のため「ON LOAN TO:(貸出先)」などと表示される場合は、残念ながら展示されていません。

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