雛飾り、本来は左(向かって右)が男雛。現在は右に座する関東雛が優勢なのは何故? (1/5ページ)

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雛飾り、本来は左(向かって右)が男雛。現在は右に座する関東雛が優勢なのは何故?

京雛と江戸雛の違いって?

実は現在ほとんどの雛飾りが、日本古来とは違うと知っていましたか?男雛(お殿様)と女雛(お姫様)の左右の位置。本来、男雛は左(向かって右)に配置されていました。

それは御所における玉座の位置にならっています。

しかし現在一般的なのは関東雛といって、右(向かって左)に男雛が座っています。それに相対して向かって右側に男雛が座っているものは京雛と言われます。

そもそもなぜ日本では、左は右より格が高いとされてきたのか。それは、天皇が北を背に南に向かって鎮座したときに、左方向の東から日が昇るから。

この考えを【左上右下(さじょううげ)】といいます。余談ですが、劇場の上手(かみて)と呼ばれるのも左(向かって右)ですね。

それがなぜ雛飾りでは逆転してしまったのか。

そこには大正天皇が関係されているといわれており、明治時代、主に西洋の国際儀礼である「右が上位」の考え方が日本でも取り入れられ、大正天皇が即位の礼で洋装姿で皇后陛下の右に立たれたことで、この風習が広まったとされています。

大正天皇が海外に忖度し、国民も大正天皇に忖度したということでしょうか。

また、京都には宮中の生活を模した竃(かまど)や台所用品の飾りも見られます。江戸や大名家の雛は、姫の輿入れの嫁入り道具を模した物が多く、そこに役割の違いも感じられて興味深いです。

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