批判する力はメモを取ることから始まる 前川喜平×谷口真由美対談(2) (2/6ページ)

新刊JP

谷口:言うてました。

前川:何年経っているのでしょう、と言うね。

谷口:そういえば、旧三本の矢の時は「成長戦略」の中で「女性活躍」がキーワードになりましたよね。あの矢はどこに落ちてしまったんやろう。

希望出生率もそうですし、旧三本の矢の時に女性活躍の推進とともに、「3年間抱っこし放題での職場復帰支援」政策(*6)というのが出されかけたんですよ。それを聞いたのがちょうどゴールデンウィーク前で、共同通信から寄稿してくれと言われたので「3年間抱っこし放題って言いつつギャン泣きしている赤ん坊を連れてカルチャーセンター行けってどういう理屈やねん。子どもを預ける場所がないから困ってるねんやんか!」みたいなことをやんわり書いたんですよね。
それで、あの政策は「女性手帳」の導入とセットで検討されていて、そちらについても厳しく批判したんですけど、その後いつの間にか「3年抱っこし放題」も「女性手帳」もなくなったんですよ。

確かに女性活躍推進法はできましたけど、10年間の時限立法ですからね。私はそういったことを追いかけて知っているから批判もできますけど、ほとんどの人は忘れてしまっている。三本の矢と新三本の矢、合わせて六本の矢はどこに行ってしまったのか。なんでテレビのワイドショーでそういった特集をしつこくやらへんのやろと言いたいですよね。

(*6…内容は育児休暇を3年まで延長するというもの)

――忘れてしまうとファクトの検証ができませんからね。

谷口:そうですね。皆さん忘れてしまうくらい忙しいのでしょうけど。

前川:私が思うのは、安倍さんも菅義偉さんも、その周囲にいる官邸官僚と呼ばれる人たちもみな、日本国民は忘れっぽいと思っているのではないかと思います。目のを引くことを言えば食いついてくれて、しばらくすると向こうから忘れてくれるというね。

――そうなると市民側は騙され続けるままというか。

谷口:ええようにされてますよね。

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