謎多き「地下鉄サリン事件」のタブー (2/4ページ)

週刊実話

実行犯の林郁夫は、新御茶ノ水駅でサリンのパックを傘で刺して穴を開けて逃走しています。乗客に異変が生じたのは二重橋前駅(新御茶ノ水駅から2駅、4分)を過ぎたあたりですが、列車はそのまま運行を継続しているんです。駅員がサリンを除去したのは霞ケ関駅(同4駅、8分)ですが、さらに走り続けて運転を打ち切ったのは国会議事堂前駅(同5駅、9分)でした。また、北千住方面に向かって走っていた日比谷線では恵比寿駅手前でサリンがまかれ、六本木駅付近、(恵比寿駅から2駅、6分)で車内に異臭が立ち込めた。神谷町駅(前同3駅、10分)で被害者の搬出作業まで行っています。ところが、そこでも運転を続けて霞ケ関駅(同4駅、12分)まで走っています。一部の鉄道ファンは、『国会議事堂前駅や霞ケ関駅は折返し設備があるために運行停止をしやすいから』と言うのですが、それはまったく当てはまらない。車内で次々に倒れる人が出るほどの異常な状況ならば、最も近い駅でただちに運転を打ち切り、まずは乗客の救出を第一に考えるべき。車両の折返しなどはその後で考えればいい話なのに、それが日本の政治の中心である国会議事堂や霞ケ関までわざわざ進んでいる。何か理由があったとしか考えられない」(A氏)

 こうした疑問は、丸ノ内線の被害状況を見ても浮かんでくる。丸ノ内線では荻窪行と池袋行の2列車が被害を受けているが、荻窪行はサリンがまかれた御茶ノ水駅から中野坂上駅(14駅、28分)まで、延々と被害者を出しながら走り続けている。途中、被害者の搬出もサリンの回収も行われていないのだ。その後、中野坂上駅でサリンが回収されたが、列車は終点まで走って通常通りに折り返し、新高円寺駅でようやく停車している。

 丸ノ内線池袋行はさらに疑問だらけで、四ツ谷駅でサリンが散布されたが、そのまま終点の池袋駅(13駅、28分)まで運転。ここで、普通ならば行われるはずの車内の遺留物確認がなされずに折り返し、サリンが除去されたのは本郷三丁目駅に着いてから。その時点ですでに9時を回っており、被害発生はテレビなどでも報道されていた時間帯だ。にもかかわらず運転を続け、国会議事堂前駅でようやく運転が打ち切られたのである。

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