中森明夫と宮﨑勤の〝罪と罰〟(ロマン優光) (6/8ページ)
母親にシャツをズボンに入れるよう言われて拒絶したら、ヒステリーをおこされシャツ・インせざるを得なかったような田舎の男子中学生だった私はファッションのことなど全然わからなかったのですが、音楽に関しては「この人全然わかってない」ということはわかりました。全てが不自然だったのです。ダサい人が無理してお洒落ぶっている感じしかしませんでした。
中森明夫はダサい自分から脱却してモテたくて仕方がない人間で、コミケにいた少年少女にかつての自分を見て苛立ち、必要以上に攻撃をしてしまったのではないか。そんな気がしてしまいます。まあ、本当のところは本人にしかわからないので「俺はずっとお洒落でモテモテだった」と言われたらそれまでですが。ただ、まあそういう風に見えちゃいますよねという話です。
そうは言っても、オタクをバカにする煽りの文章としては未だに破壊力抜群ではあります。時代に合わない部分を改訂してから、どっかに貼り付けたら、元ネタがわからなければ本気でキレる人がでてくるでしょう、あれ。
アイドルオタクをディスっている部分があって、アイドルに手紙を送ると、気に入った手紙にはアイドル自身から返事が届く企画に手紙が沢山届くのがキモいとか、雑誌が本屋に届くのが待ちきれなくて隣町まで買いに行ってる奴がいてキモいとか、特に異常な行動とも思えない部分を攻撃していて、意味がわからないレベルです。
そこまでアイドルファンを攻撃しといて、アイドル評論家をシレっとした顔で名乗り「僕、アイドル大好き!」アピールを堂々とやっているとは面の皮が厚すぎるのではないでしょうか。何年も前に書いた原稿なんて誰も覚えてないだろうと思ったのかもしれませんが、本当にハートが強いです。当時ネットがなくてよかったですね。
「25才で結婚してる奴がグラビアの切り抜きやってファイルしててキモい」とも言っていますが、どう考えても30代後半でローティーンな女の子を対象にしてチャイドル、チャイドルって騒いでいたチャイドルおじさんの方が間違いなく世間的には気持ち悪い存在ですよね。あと、ここでは「おたく雑誌『GORO』」って書いているのに、八年後の「サブカルチャー最終戦争」の中では「70年代を代表するヤングカルチャー誌『GORO』」って言っているのもなんかいいですね。