中森明夫と宮﨑勤の〝罪と罰〟(ロマン優光) (1/8ページ)

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中森明夫と宮﨑勤の〝罪と罰〟(ロマン優光)
『間違ったサブカルで「マウンティング」してくるすべてのクズどもに』でサブカルと呼ばれるものの再定義を試みたロマン優光。著書では「おたく」という名称を生み出した中森明夫にも言及している。
これが中森明夫だ!

 中森明夫という人物がいます。アイドル評論家、小説家、サブカル・ライターとして認識されることが多い人物です。代表作はなんですかねえ。80年代中盤に『宝島』で連載した小説『東京トンガリキッズ』、もしくは1983年に『漫画ブリッコ』で連載された、あの悪名高い『「おたく」の研究』ではないでしょうか。

 定期的にTwitterなどで盛り上がる話題といえば「サブカル対オタク」、そしてその話が出た時に必ず上がってくるのが、中森明夫が書いた『「おたく」の研究』なのです。「おたく」という名称を産み出したことで知られているわけですが、その内容を知らない人のために簡単に要約してみましょう。

記念すべき第1回は「コミケに初めて行ったんだけど、いる奴がほんとキモかった。運動できなさそうで、髪も服もダサい、ガリか豚しかいない。女はたいていデブ。普段、学校で目立たない友達もいない奴がはしゃいでてキモい。こいつらをおたくっていうことにする。」
第2回「あいつら互いを「おたく」って呼び合ってキモイから「おたく」ってよぶことにしたよ。あいつらモテないからアニメキャラ切り抜いて持ち歩いててキモい。少しマシな奴はアイドルにいくけど、手紙買いたりグラビア切り抜いたりでキモい。」
第3回「高校生の彼女連れて同人誌置いている店にいってキモい奴らを観察して二人で笑ってやった。結局奴らキモすぎて二人とも鳥肌たってきたから、店を出て公園でいちゃいちゃしちゃいました。」

 いや、ひどいですな。「少し、盛って面白くしようとしてるんでしょ」と言う人もいるかもしれませんが、要約内容にいっさい誇張は交えていないですし、原文はさらに細かくオタクをバカにし続けているのです。問題提起とかじゃなくて、ただバカにするだけ。なんというか、2ちゃんの煽りみたいな感じですよね。商業誌に原稿として載っていたのが信じられない、ただのオタク差別の文章です。

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