「自分も動けない人間で、それがコンプレックスだった」伊藤羊一氏はなぜ変われたのか? (1/7ページ)
孫正義氏から認められたプレゼンの技術を通して、分かりやすく物事を伝える考え方をつづった『1分で話せ』(SBクリエイティブ刊)が、2018年のベストセラーとなったYahoo!アカデミア学長の伊藤羊一氏。
そんな伊藤氏の新刊となる『0秒で動け』(SBクリエイティブ刊)が8月22日に刊行された。今回のテーマは、タイトルの通り「動く」。すぐに動くことが良いと分かっていてもなかなか動けないと悩む人が多い中で、伊藤氏はいかにして「動く」技術を身に付けていったのか。お話をうかがった。
(聞き手・執筆/金井元貴)
■当たり前のことだけど誰も言語化できなかった『1分で話せ』 ――まずは前著『1分で話せ』について伺いたいです。伊藤さんにとって2冊目となる『1分で話せ』は33万部を超えるベストセラーになり、2018年を代表するビジネス実用書となりましたね。伊藤:僕はいろいろなことをミュージシャンと比較するのが好きなんですが、Mr.Childrenが2枚に出したシングル『抱きしめたい』が6万枚なんですよ。だから約6倍売れたのか!と。ただ、ミスチルは4枚目のシングル『CROSS ROAD』でミリオンヒットを記録するんですけどね(笑)。
『1分で話せ』が出た後、誰に読まれていて、どんな評判なのかずっと見ていました。
皆さんの声をまとめると3つ。まずひとつめは、「分かりやすい」。僕自身、中学生でも理解できるように話せ、と言っていますから、自分ができていないと話にならないのですが(笑)、すっきり、分かりやすい本になったと思います。
ふたつめは特にコピーライターやラジオの構成作家、アナウンサーといった言葉のプロの方々からよく言われたことで、「自分たちが持っているスキルを分かりやすく明文化している」ということです。彼らは複雑な事象を分かりやすく伝えるプロだけど、自分がもつ技術を人に教えようとしてもなかなか上手く伝わらない。かつて長嶋茂雄さんが「ピシっとして、パーンと打つ」と打撃指導をされたそうですが、感覚的にできていることって言語化が難しいんです。