「スポーツ」を科学するってどういうこと? 「スポーツ科学」の研究者に話を聞いてみた #学問の面白さ (5/5ページ)
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ただ、彼らが興味を抱くもの、面白いと感じるものが与えられていない状況なので、つまらない、不条理、自分にとって都合が悪い、と思ってしまうのです。
でも面白いものはそう簡単に与えられたりはしません。ではどうすればいいのかというと、「自分が楽しむ」しかないのです。
――逃れられないのなら、そうするほかにないですね。
世の中は自分のためにあるものではないですし、社会人になって急に面白いと思えることに出会えるとは限りません。
とにかく立ち向かってほしいです。「立ち向かっている自分の姿をかっこいい」と思えるような自分になってほしいですね。

例えば、お正月の箱根駅伝を見てください。そこで走った学生たちの苦しんで走った経験や、本番に至るまでの努力の日々は、人生の大きなこやしになります。
学生生活も同じで、つまらない、面白くない、思いどおりにいかないと思ったことでも、社会人になって振り返ったときに大きな喜びになるはずです。
苦しみから逃れたところには喜びはありませんからね。
――ありがとうございました。
成り行きからスポーツ科学の道に入ったという中村先生。スポーツ科学は「理系」に分類される学問ですが、理系・文系にこだわらず「スポーツが好き・興味がある」という人なら誰もが参画できる、間口の広さが魅力とのことでした。
また、「待っていても面白いものは与えられない」「自分で楽しむしかない」という話も興味深いものです。大学で学ぶことに意味がないと漫然と学生生活を送っている人は、目の前のことから目をそらさず、楽しむという気持ちを持って取り組んでみてはいかがでしょうか?
(中田ボンベ@dcp)
【中村好男先生プロフィール】
早稲田大学スポーツ科学部教授。教育学博士。1987年、東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。1998年より健康増進の実践研究に着手。ウォーキングを通じたヘルスプロモーションの研究を進める。2004年より現職、高齢者の介護予防に関する研究に着手。日本スポーツ産業学会・理事、日本ウォーキング学会・元会長。