北朝鮮 金正恩委員長“叔父2人”を帰国させたクーデター兆候 (1/3ページ)
北朝鮮の金正恩党委員長(以下、正恩氏)が、いよいよ追い詰められてきた。11月15日、父である金正日総書記(以下、正日氏)の偉業だった金剛山観光の共同事業者である韓国に対して、「撤去措置を断行する」との最後通告を行った。これは、正日氏の業績を否定したとも取られかねない言動だ。
「正恩氏は、これから何十年も政権を担っていかなければなりません。しかし、国連の経済制裁、食糧問題など、国内は危機的状況です。トランプ大統領のように3回も首脳会談に付き合ってくれて、ミサイル開発や人権弾圧に目をつぶってくれる米国大統領が今後現れる可能性は限りなく低い。今、国内の諸問題を解決しなければ、北朝鮮再生に向けての大チャンスを逃すことになります。なので、正恩氏は先代の政策を堂々と批判することで自信を示し、国内の求心力を高めようとしているのです」(国際ジャーナリスト)
しかも、正恩氏は孤独な独裁者だ。実兄の金正哲氏は音楽好きでエリック・クラプトンの大ファン。ギターの腕前は相当なものだが、政治には無関心だった。実妹の金与正宣伝扇動部第1副部長は、正恩氏の補佐をしているが、ヒロポン中毒の噂が根強い。
「正恩氏は叔父・張成沢元国防副委員長を処刑、異母兄の金正男氏を暗殺している。取り巻く親族関係者は、いずれも北朝鮮を動かすという意味ではアテになりません」(同)
そんな折、正恩氏の叔父である金平日チェコ大使(以下、平日氏)と金光燮オーストリア大使(以下、光燮氏)が11月末に職務を終え、北朝鮮に帰国することが判明した。
「平日氏は’88年、旧ユーゴスラビアの大使として、正日氏に事実上国外に追放されました。以後ハンガリー、ブルガリア、フィンランド、ポーランド、そしてチェコと、祖国北朝鮮から遠い欧州各地を転々と駐在してきたのですが、今回で30年間続いた事実上の『島流し生活』が終了することになります」(北朝鮮に詳しい元大学教授)
平日氏が島流しに遭ったのはなぜなのか。
「平日氏は、日成主席の2番目の妻である金聖愛との間に生まれています。日成主席の死の直後、正日氏と平日氏は後継争いを演じました。その結果、正日氏が勝利を手にして、後継を『争奪』することに成功。ただ、平日氏は、軍歴があったことから軍部に支持者が多数いた。