人は光がないとどうなるのか?暗闇が人間の体と脳に及ぼす影響を体を張って研究した科学者 (3/6ページ)

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 毎日、それをリセットする朝の明るい太陽光が入ってこないと、体内時計の働きがだんだんずれていく。

 「体内時計が光と闇の信号を交互に受けることができれば、そのサイクルは24時間ですが、そうでない場合、体内時計のリズムが崩れ、ほとんどの人は目覚めるのがどんどん遅くなります」イギリス、サリー大学の内分泌学教授、ジョセフィーヌ・アレント氏は説明する。

 緯度の高いところに住んでいる人たちは、一年中、明暗の長さが12時間づつというバランスのとれた生活をしている赤道近くに住む人たちよりも、より長い冬の暗さを体験している。

 だから、赤道から離れたところに住んでいるほど、体内時計が狂う傾向にある、という仮説を研究者たちはたてている。

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・概日リズムの乱れは心身に悪影響を及ぼす

 1980年代始め、アレントは冬の110日間は太陽がまったく昇らない南極基地で働く人たちを研究し始め、彼らのメラトニンのリズムが遅れることがわかった。

 こうした概日リズムの乱れは、仕事の成果や睡眠の質などに、さまざまな悪影響を引き起こす。夜勤勤務者の場合、ある種のガンや代謝症候群にかかる危険性が高くなる。

 2015年の研究では、北極圏にあるスウェーデンと、赤道に近いブラジルで、昼間の光を奪った場合、労働者のうつ発生率を比較した。

 すると、北極圏の労働者のほうがよりうつになりやすく、睡眠不足を感じていることがわかった。アラスカの看護師たちについての調査では、秋よりも暗い真冬のほうが、投薬ミスを起こす危険性がほぼ2倍になることがわかった。
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