専門家が「桶狭間」「本能寺」を徹底解説!何度も裏切られた信長の“人物像” (4/4ページ)
僕としてはどの説もおもしろいし、新説が出てきても『そう来るか!』という楽しみがありますね」
関ヶ原の戦いで敗れた石田三成が、それ以前に「なかったことにしたい」戦は、忍城(おしじょう)攻めの失敗だろうと河合氏は言い切る。
小田原攻めの際に武蔵国(埼玉県行田市)の忍城攻めでは、秀吉の真似をして、川の水を引き込んで石田堤(いしだづつみ)と呼ばれる堤防を築いて水攻めをするのだが、堤防は壊され石田軍は300人近くの死傷者を出してしまう。
「この失敗で三成は、『戦下手(いくさべた)』というレッテルを貼られてしまいました」(河合氏)
地元・滋賀出身の桐畑氏は石田三成びいきを前面に押し出して、
「頭はすごくよかったし、太閤検地など、お役人、政治家としての能力はすごかった。でも、武闘派の福島正則とかに嫌われたり、関ヶ原では小早川秀秋らの寝返りにあったりして負けたのも、ただ、ものの言い方に険というかトゲがあったからなんでしょうね。現代で言うと、ちょっとホリエモンみたいなところがあるのかなぁ。間違ったことは言ってないけど、なんか周りをイライラさせてしまうというところがね(笑)」
戦国武将の「黒歴史」の裏に人間ドラマあり。
河合敦(かわい・あつし)1965年、東京都生まれ。早稲田大学大学院博士課程単位取得満期退学(日本史専攻)。多摩大学客員教授。早稲田大学非常勤講師。歴史作家・歴史研究家として数多くの著作を刊行。テレビ出演も多数。主な著書は「早わかり日本史」(日本実業出版社)、「大久保利通」(小社)、「日本史は逆から学べ《江戸・戦国編》」(光文社知恵の森文庫)など。
れきしクン(長谷川ヨシテル)1986年、埼玉県生まれ。漫才師としてデビュー。現在は歴史ナビゲーターとして、テレビ・ラジオ、各種イベント出演のほか、歴史番組・演劇の構成作家、歴史ゲームのリサーチャーも務めている。著書「ヘンテコ城めぐり」(柏書房)、「あの方を斬ったの…それがしです 日本史の実行犯」(KKベストセラーズ)など。
桐畑トール(きりはた・とーる)1972年、滋賀県生まれ。滋賀県立伊香高校卒業後、上京し、お笑い芸人に。05年、オフィス北野に移籍し、相方の無法松とお笑いコンビ「ほたるゲンジ」を結成。戦国マニアの芸人による戦国ライブなどを行う。「伊集院光とらじおと」(TBSラジオ)のリポーターとしてレギュラー出演中。現在、TAP(元オフィス北野)を退社しフリー。