力道山、アントニオ猪木、ファイティング原田…格闘技レジェンド「魂の名言」 (4/5ページ)

日刊大衆

 本誌は創刊から、多くの力士に話を聞いていた。タレント活動もしていた12代目田子ノ浦親方(元関脇・出羽錦=当時39歳)は、65年2月11日号で「力士になっていなければ?」という質問に素直に答えた。「柔道家。もともとわしは、あまり相撲が好きじゃなかったんだ。まだわしが小さい頃は、プロ野球が今ほど盛んじゃなくて、スポーツといえば相撲だった」

 まさかの相撲嫌い発言だが、現役時代について「相撲をショーとして演出していたように見えるが?」と聞かれるとムッとした。「相撲もゼニとって見せているんだから、一種のショーだとは言えるかもしれない。しかし、勝負っちゅうものは、あくまで実力でケリをつけるものだからね」

 元大関・朝潮の高砂親方(当時62歳)は、18年5月日号で、かつての弟子、元横綱・朝青龍を絶賛。「アイツは勝手に強くなった力士だったなぁ(笑)。若い頃は、私が“もう、やめろ!”というまで稽古をしていたし、運動神経と集中力が抜群だった」

 一方で、最近の若い力士には苦言も。「巡業の土俵で一生懸命、稽古する力士が伸びていくんです。でも、実際はあまりいないんだなぁ、そういうヤツが……」

 18年9月24日・10月1日合併号で本音を吐露したのは、若貴のライバルとして君臨した元横綱・武蔵丸の武蔵川親方(当時47歳)。「小泉(純一郎)首相は表彰式で『痛みに耐えて、よく頑張った。感動した!』と言ってたけど、本割で勝って優勝決定戦に持ち込んだのは俺。俺は何か悪かったのかな?  俺は頑張ってなかったのかな?  って、すごく悲しくなって、その夜、『もう相撲を辞めよう』と思ったんだ」

 ここで言及しているのは、01年夏場所千秋楽における、貴乃花との優勝決定戦。負傷を抱えた貴乃花への判官びいきが高まり、館内は異常な雰囲気に包まれた。貴乃花の上手投げで敗北を喫したが、好敵手への敬意は変わらない。

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