プロ野球「名勝負&オールスター珍事件」舞台裏 (4/5ページ)

日刊大衆

「江夏の記録をストップさせた16番目の打者は、野村克也。試合後、“パの一員として、連続(三振)だけはなんとしても止めたかった”と語っていたそうです」(同)

 ちなみに、9連続奪三振をマークした試合で、江夏は打者としても3ランを放つ千両役者ぶりを見せているが、同試合ではもう一つ、すごいことが起きていた。「江夏の後、渡辺秀武(巨人)、高橋一三(巨人)、水谷寿伸(中日)、小谷正勝(大洋)の5投手で“継投でのノーヒットノーラン”を達成したんです。これは史上初の快挙で、以降も例がありません」(同)

 そんな江夏の金字塔に挑んだのが江川卓(巨人)だ。84年の第3戦、2番手として登板した江川は、8人連続で三振を奪い、江夏の記録まであと1つと迫った。「球場に江川コールが起こる中、打席に入ったのは大石大二郎(近鉄)。捕手の中尾孝義(中日)から“三振してやれ”と囁かれると“冗談じゃない”と吐き捨てたとか」(ベテラン記者)

 2ストライクと追い込んだものの、大石は3球目のカーブを強引にバットに当てセカンドゴロ。記録は「8連続奪三振」に終わった。「試合後、江川は“なかなか9連続はできないもんだね。2度もチャンスはあったが、これも私の野球人生を物語っている”と淡々と振り返っています」(前同)

 これには、どんな意味があるのか?「実は、江川は80年のオールスター第3戦でも7三振を奪っています。すんなり行かない人生を自虐的に語ったんでしょう(笑)」(同)

■二刀流、衝撃の球速162キロ

 近年では“二刀流”大谷翔平(日本ハム)の活躍も記憶に新しい。中でも2014年にマークした「衝撃の球速162キロ」は、球史に残る事件だった。「マウンドの大谷は1球目から、いきなり160キロの豪速球を投げ、2球目に当時の日本最速タイ記録となる162キロをマーク。

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