“大胃王動画”を続々削除!「大食いコンテンツ」大粛清に乗り出す中国の腹案 (1/2ページ)
「食べ物を粗末にするな」
日本では聞き慣れた至極ごもっともな言葉だが、この指示を出したのは中国の習近平・国家主席だ。
この大号令がかかった8月11日以降、国営放送・CCTVは、自国のテレビや動画サイトで見られる「大胃王」(大食い番組)の弊害を追及。大食いによって大量の「食品ロス」が出ていることを批判した。食品ロスとは、本来食べられるはずの食品が無駄に廃棄されてしまうことだ。
こうした政府からのプレッシャーを受けて、国内のコンテンツ動画サイトからは大食い動画がこぞって削除されるという事態が起きた。
このニュースを受け、日本のネット上では《こんなことにまで平気で情報統制や規制をかける中国が怖い》《国のトップの発言ひとつで動画が削除されるなんて信じられない》《食べ物を粗末にするなっていうのは正論だと思うがそこまで規制する話か?》などと驚きの声が上がっている。
もともと、中国の食文化では、相手をもてなす際には食べきれないほどの量の料理を振る舞い、食べる側も全部食べ切らずに少しだけ残すことがマナーとされてきた。日本とは異なる食文化を持つ中国で、なぜ今になって「大食い規制」が始まったのだろうか。
「まず理由として考えられるのは、6月に長江流域で発生した大規模な豪雨災害の影響で食料不足が懸念されているためです。中国政府は国内の食糧生産量は充分だと説明していますが、それは建前にすぎないと指摘する声もあります。次に米中対立の影響です。両国の貿易戦争では、互いの農産物や食肉類に“報復関税”をかけ合うことも珍しくないため、対立が激化すれば食糧難に直面する可能性もゼロではありません」(中国事情に詳しいジャーナリスト)
こうした食料安全保障上の理由以外に、大食い規制は世界における中国のイメージ戦略の狙いもあるという。
「経済や軍事面では超大国へと成長した中国ですが、国内に目を向けると人権や環境、衛生などの問題が山積みで、世界からはまだ一流国として扱われていないのが現状です。中国が世界から認められるリーダーになるためには、こうした悪いイメージの払拭が不可欠。そこでまず目をつけたのが世界中で問題になっている食品ロスの改革です。