ハイビスカスの種が納豆に…! 世界に広がる驚きの納豆文化 (1/6ページ)

新刊JP

『幻のアフリカ納豆を追え! : そして現れた』著者の高野秀行さん
『幻のアフリカ納豆を追え! : そして現れた』著者の高野秀行さん

納豆は日本の伝統食品――そう思って疑わない日本人は少なくないだろう。
しかし、納豆文化は東アジアの山間地域、いわば「辺境地域」の民族に広がっていた。そこでは私たちが思い浮かぶ納豆の姿とは全く違った、様々な形で食べられていたのだ。

高野秀行さんはその冒険譚を『謎のアジア納豆 そして帰ってきた〈日本納豆〉』(新潮社刊)という一冊の本にまとめた。そのあとがきに「アフリカにも納豆がある」ということを示唆して。
そして、アジア納豆から4年。ナイジェリア、セネガル、ブルキナファソという西アフリカ地域の驚くべき「納豆」の姿と、日本の隣国・韓国の家庭料理・チョングッチャンを通して解き明かされる韓国食文化における納豆の秘密を解き明かしたのが『幻のアフリカ納豆を追え! : そして現れた』(新潮社刊)である。

「納豆」の既成概念が崩壊していく本書。納豆をめぐる旅の果てに辿り着いた、「サピエンス納豆仮説」とは? 高野さんに聞いてみた。

(聞き手/金井元貴、撮影/山田洋介)

■いよいよ壊れていく「納豆」の既成概念。納豆とは一体何なのか?

――西アフリカ納豆取材、最後の地はブルキナファソです。ここでは驚きの納豆が出てきます。なんとハイビスカスとバオバブの種で作る納豆です。あまり香りが想像できないのですが、どんな感じなんですか?

高野:今日持ってきたんですよ。ハイビスカス納豆は鮮度が落ちて乾燥しているので、はっきり香りが感じられるかは分からないですが、先日阿川佐和子さんと対談したときには、ハイビスカスが感じられるとおっしゃっていました。

――匂いを嗅ぎます。…ああ、これはハイビスカスの香りがしますね。納豆と重なってまた違う風合いというか、初めて嗅ぐ匂いです。さわやかさを感じますね。全然悪い匂いではない。

高野:さわやかさはハイビスカスの部分ですね。

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