ネアンデルタール人は人間の祖先と10万年間も戦争状態にあった(人類史) (2/4ページ)
このことは協力して攻撃するという行為が、700万年前に存在したチンパンジーと人間の共通祖先において発達したことを示唆している。だとするならば、ネアンデルタール人もまた集団で襲いかかる傾向を受け継いでいたことだろう。

頭部に打撃の跡があるネアンデルタール人 image by:Smithsonian Institution
・創造性と破壊性の類似
戦争は本能的な行為だ。最近になって発明されたわけではなく、人類の本質的な一部として大昔から行われてきた。最古の文献は戦争物語だらけだし、考古学的な調査によって、古代の要塞や戦争、さらには数千年前に起きた大量虐殺の痕跡が見つかっている。
そうした本能はネアンデルタール人も同じであった可能性が濃厚だ。彼らと我々の頭蓋骨や骨格の作りはよく似ているし、DNAにいたっては99.7%が共有されている。
行動の点でもそっくりだ。ネアンデルタール人は火を使い、死者を埋葬した。貝殻や動物の歯で着飾り、芸術をたしなみ、石造りの神殿を建てた。
こうした創造的な部分で我々とよく似ているのなら、おそらくは破壊的な部分でもそうだっただろう。

ドイツ、シェーニンゲンで発掘されたネアンデルタール人の槍(Prof. Dr. Thomas Terberger)
・ネアンデルタール人が戦ったという証拠
考古学的な発見からは、ネアンデルタール人がちっとも平和的でなかったことが明らかにされている。彼らは優れた狩猟民族で、槍を使ってシカ・アイベックス・ヘラジカ・バイソンを狩り、さらにはサイやマンモスまでをも倒した。